SUPER GT RND3 もてぎ
ヘイキ・コバライネン/No.39 DENSO KOBELCO SARD RC F
F1ドライバーとして8年近いキャリアを積み重ね、世界中のモータースポーツファンにその名を知られるヘイキ・コバライネンが、SUPER GTへと参戦を始めたのは2015年。デビューイヤーでは、このカテゴリー独特のシステム、タイヤコントロールなど、時には日本ならではのレースに戸惑いつつ、しかしながら、持ち前のスキルの高さを発揮し、SUPER GTそのものをじっくり体感したといえる。そして今シーズンはその努力が見事に結実。予選で、そして決勝で、パートナーの平手晃平と同様の速さや強さを遺憾なく発揮することとなった。まず第2戦富士で自身初となる2位表彰台に上がると、続く第4戦SUGOでも2位を獲得。チャンピオン獲得の可能性を残し、最終決戦のもてぎ戦を迎えた。第3戦では彼自身がポールを獲得、決勝は惜しくも2位に終わったが、暫定ランキングトップで最後の第8戦を迎えた。そして平手とともにポール・トゥ・ウィンを果たすと、シリーズチャンピオンを見事に戴冠。このタイトルは自身だけでなく、古豪チームにとっても初となる、価値あるものとなった。
(文:島村元子 撮影:鉄谷康博・中村佳史・北川正明)